支える会「第二回 総会」開催について

山口雪子さんを支える会 事務局長 重田雅敏

 豪雨と強い日差しが真夏の到来を予感させる季節となりましたが、会員・支援者のみなさまにおかれましては、いかがお過ごしでしょうか。
 さて、今年3月28日の岡山地裁での判決では、「原告が全授業につき視覚補助を受けるとともに、被告と協議するなどして、有効、適切な視覚補助の在り方を改善すれば、原告の授業の一部にみられた学生の問題行動については対応可能と認められる」との判断から授業外し・研究室明け渡し命令に従う義務はないと判断し、今後に当たっては、障害者個人の問題とせず、学校あるいは職場全体の課題として合理的配慮を検討していくことが望ましいとの画期的な判決をいただきました。これは、双方が和解して教壇復帰についての話し合いをしなさいという裁判所の意向が示されたものと受け止めて喜んでおりました。
 しかし、残念ながら短大側は、4月3日に広島高等裁判所岡山支部に控訴ならびに仮処分決定に対する異議申し立ての手続きをしました。その後、広島高裁岡山支部における仮処分異議申し立ての審尋にて、担当裁判官からの双方に対する和解の可能性の打診がありましたが、短大側は「教壇には戻さない」と、頑なな態度を示しております。さらに雪子さんに対する孤立化や裁判の長期化によって、本人からの退職申し出を期待するような扱いが強まっているように感じられます。
 山口雪子さんにとって、所属学科教員・学生から距離を置かれ必要な情報を得にくい状態に追い込まれ、長期間にわたり研究室に待機させられていることは、真に気の毒な状況と言わねばなりません。
 未来に活躍する子供たちを教育する保育士・幼稚園教員をめざす岡山短大の学生たちから、せっかくの障害者と接する機会を取り上げ、共生社会を身近に体験できる人間教育の貴重な場を奪うことは、教育的・社会的な大きな損失です。山口雪子さんには、必ず教壇に復帰していただき、学生たちのために、未来の子供たちのために、かけがえのない大切な先生として、ぜひとも活躍していただきたいと願っています。
 このため支える会としましては、控訴審完全勝訴に向けて、引き続き山口雪子さんを支える体制を確認するために、総会を開き、みなさまのご意見を賜りたいと存じます。障害者が生きがいを感じて、生き生きと活躍できる社会の実現を目指して、また、多様な人々が共に助け合いながら暮らせる未来を子供たちへ手渡すために、みなさまからの更なるお力添えをいただければ、幸甚に存じます。
 つきましては、下記の通り山口雪子さんを支える会「第二回 総会」を開催しますので、ご案内申し上げます。なお、控訴審につきましては9月12日(火)15時〜初回期日と伺っています。これにつきましては、総会における今後の方針を踏まえて、後日改めてご案内いたしますので、よろしくお願い申し上げます。



第二回 山口雪子さんを支える会総会のご案内
1、日時 8月12日(土) 14時30分受付開始 15時00分 総会開会(約30分程度を予定しております。) また、総会終了後、山口雪子さんを囲んで茶話会を開き、参加された皆様との意見交換の場をもちたいと思います。閉会は16時30分の予定です。
2、場所 倉敷市社会福祉協議会 分室 JR倉敷駅南口前 倉敷西ビル8階
3、参加資格 支える会世話人及び会員ご氏名・住所・メールアドレス・電話番号をご連絡いただければ、すぐに入会できます。会費はありません。
4、総会の次第
 @総会の成立に関する報告 事務局長
 A代表挨拶
 B山口雪子さんからの挨拶
 C活動報告 事務局
 D会計報告 会計
 E会計監査報告 会計監査
 F活動方針 事務局
 G来賓挨拶 支える会顧問 及び 構成団体代表
 H閉会挨拶 副代表
 総会終了後、支える会からのお願い 事務局
5、参加申し込み先、ご意見送付先、問い合わせ先
     豊かな共生社会を子供たちへ…
     山口雪子さんを支える会 事務局