教室には補助の教員は入りませんが、「生徒にサポートしてもらえることは生徒にお願いする」ことをポリシーにしています。
 スクリーンの準備やプリントの確認・配布、クラスの様子の把握等は生徒の力を借りて行っています。年度当初はお互いにぎこちないですが、コミュニケーションを重ねていく中で私も生徒の様子がよくわかって良い循環が生まれていきます。
 また、他の教員からのサポートも必要で、毎日、1〜2時間「山本のサポートをするための時間」を時間割に組み込んでもらっています。その時間にはサポート教員に来てもらい、生徒の提出物を読み上げてもらったり、プリントの作成・印刷を手伝ってもらったり、試験の採点の補助をしてもらったり、その時々で必要な業務をサポートしてもらっています。
 それから、担任を持つときには、担任業務をサポートしてくれる教員を付けていただいています。教室に一緒に来ていただき、生徒の様子を伝えてもらったり、気になる生徒についての情報を教えてもらったりする他、指導要録等の文書業務の多くをお願いしており、大変大きな力を貸していただいています。また、授業のときと同様に、「生徒にサポートしてもらえることは生徒にお願いする」というスタイルを大事にしていますので、学級日誌は日直の生徒に読んでもらいますし、校外学習や避難訓練では生徒に手引きしてもらうこともあります。
 最初は「障害のある先生で不安だなあ」と思う生徒もいると思いますが、日々お重ねていくうちに「こんなやり方もありなのか」とか「ここをサポートすれば問題なくできるなぁ」といったふうに気づくこと、学べることがあると思います。
 困ったとき、うまくいかない時は少しやり方や発想を変えてみようと思えること…これぞ「生きる力」だと思います。生徒がそのような力を身に付ける上で障害を持つ教員の存在意義は大きいと日々実感しています。

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